以前に書いた 海外の動物専門チャンネル「アニマルプラネット」の番組をまた紹介。
前の記事で「スティーブとかいうおっさん」(失礼ですみません)とか書いた スティーブ=アーウィン(じつは有名人。オーストラリアの動物園の経営をやりながらTV番組等でも活躍してる人)が、仲間の人たちと一緒にワニ(クロコダイル)捕獲したりするドキュメンタリー番組「
クロコダイルハンター」。
この番組を見ていて、スティーブ氏の性格や行動を表現できる3つのキーワードを見つけました。
スティーブ氏の 3つの「あ」
1.暑苦しい熱い(あつくるしいあつい)
皆さんもこの番組をご覧になるとわかると思うのですが、スティーブ氏のしゃべりや行動がとにかく暑苦……じゃなくて熱い。
スティーブ氏(のつもり)。基本的に彼はシャツのボタンを閉めず胸毛を出しているのがデフォルト
なんか常にオーバーアクションな身振り手振りをしょっちゅうかますわ、やたら口をあけてハイテンションだわで、しかも番組でヘビにかまれると「Aaaaa-www!!」とか叫ぶし、ワニ捕獲してて負傷すると「見てください!小指が折れています!!」とか言って、手をわざわざカメラによく見せてくれるし(川口浩探検隊じゃないんだから)……番組を見てる人間を無理やりにでも自分の世界に誘い込もうとする熱意が
暑苦熱いです。
他にも、ワニを川に放してやるとき自分からワニの鼻先に行って川に誘導したり(噛まれるっつーの)、メスのワニが川を泳いでるところを発見して自分も川に服のまんま飛び込んで一緒に泳いだり(ちゃんと水中カメラでその様子を写してた)、何の意味があるのかわかりませんがいきなり動物の入ってた子供用のプールに飛び込んだりして、唐突に無茶な行動をしでかすのがスティーブ氏の特徴です。
彼を見てると松岡修造氏がクールに見えてくるくらいです。
2.危ない(あぶない)
スティーブ氏は幼いころから野生動物に親しんでいたようで、動物の扱い等には慣れているようなのですが、そのわりに結構無茶をやります。
岩陰にいたヘビを
素手でつかまえてカメラに見せようとして、いきなり腕を噛まれて大声で叫びだすスティーブ氏(でも微妙に
うれしそうに見える……)
半そでのサファリシャツなのでもろに肌に牙がささって痛々しそうなのですが、「アーーーーーッ!」「だいんじゃぁ!!だいんじゃぁ!!」(←"danger"のオーストラリア訛らしい)とかいちいち大声で解説する姿に、こちらとしてはどう対処すべきなのか困ります。てゆーか、毒蛇だったらどうするつもりなんだ。
(さっさとヘビを放り出せばよさそうなのに、噛まれててもずっとヘビを持ったままのスティーブ氏にプロ意識を感じた)
他にも、どっかの草原の藪の中に自分から入っていって、ヤブカにさんざ刺されまくってるのに「見てください!この周辺にはヤブカがこれだけいるんです!」とか視聴者にわざわざ説明をしてくれたりするのです。
自分の身をもって自然の恐ろしさを説明するのが彼の芸風のようです(なんだか「とんち番長」の一休みたいだ)。
ところで この前みた回は、絶滅の危機に瀕しているクロコダイルを保護・観察するために、スティーブ氏ら探検隊がジャングルに行ってクロコダイルをわな等で捕獲して発信機を取り付け、生態調査するというものでした。
で、檻みたいなわなにかかったクロコダイルをロープで引っ張り出して、背中に発信機を取り付ける様子を延々放送していたのですが、その方法が凄かった。
暴れる危険性のあるクロコダイルをしばし動かなくさせないと、当然発信機をつけられない。
∧∧∧_∧∧__∧ ∧_∧
. (;゚Д゚);・-・);・ω・) _,,、_ (´Д` ;) ←スティーブ
| | ) ) /´^^^ ^ ^^ヽ(0ー---、 ( )
, '^^ ´ ^ ^ w vv' シャーッ
ー´_ノヽ ヽ´ ̄ ̄ ̄ヽ ヽー=一 ←あんまワニに見えないがご勘弁
で、どうしたのかというと、
|ll |l
l ∧_∧ l
 ̄\ ll⊂(・ω・;)⊃ ll| ピョン
∧∧ ∧∧ ∧_∧
≡ o´ ̄(;・ -) ( ゚Д (´Д`; ) ̄ヽ 三≡
, '^^ ∪ ∪^ ^  ̄∪w vー-.⊃
ー´_ノヽ ヽ´ ̄ ̄ ̄ヽ ヽー=一
全員でクロコダイルの上に乗っかって無理やり押さえつけてました。
)
. ) 集団レ○プ犯か
) おまえらはっ!!
. )
ヽ/ヽ/ヽ/ヽ/
( ;. -)
( )
(遠くから麻酔銃かなんかで眠らせるとか、スマートな方法がありそうなのになんでそんな方法を……)
そして背中に発信機を取り付けた後、そのクロコダイルを放してやるのですが、放すときも全員で一斉にクロコダイルからすぐに離れないと暴れるクロコダイルの尻尾等で大怪我するそうで、「いいかいくぞみんな!!1, 2, 3!!」とか声を掛け合っていました。
(ちなみに番組の後半で でかいクロコダイルを押さえつけてた途中、それが暴れて尻尾か何かの一撃を食らってスティーブ氏の肋骨が折れたところにはあきれました。しかもちゃんとシャツはだけて「見てください!肋骨が折れました!!」とかハイテンションで言ってたのがまた……)
3.暖かい(あたたかい)
まぁ上の2つでは茶化してしまいましたが、この人(スティーブ氏)はいい人なのだと思います。番組を見ていると、動物(特にクロコダイルなどの絶滅が危惧されているもの)に対する彼の愛情というか、そういうものはよく伝わってきますし、この番組がアメリカで人気になっていることもその証明といえるでしょう。
また、家族に対してもよき父・よき夫であるようで、昨日見てた番組ではスティーブ氏やその周辺の人達へのインタビュー形式で進んでいたのですが、その途中に挿入された、スティーブ氏の第2子の出産時のビデオでは、スティーブ氏が奥さんの出産に付き添っているシーンがあり、苦しむ奥さんを懸命に励まし労わる彼の姿は(冗談抜きで)感動的でした。
(でも、なんで出産の最中にカメラが分娩室に入ってるのか不思議でしたが……)
番組での彼の熱さや無謀さ(?)は、「野生動物のすばらしさや自然保護の大切さを視聴者にわかってもらうため」のパフォーマンスなのでは、と考えるこのごろです。
皆さんも機会があればぜひごらんください。くだらない民放のバラエティ番組よりずっと楽しめます。
(スティーブ氏については以下のURLも参照)
ABC振興会/ABCな人々 クロコダイルハンター スティーブ・アーウィン
現代オーストラリアの顔 “クロコダイル・ハンター”スティーブ・アーウィン - NICHIGO PRESS 2003年11月号